East African Fever

東アフリカに恋して20年。ウガンダ獣医としてのあれこれ。ブログ名は東アフリカが大好きで中毒化しちゃって離れたくなってしまった人たちが罹る架空の疾病名。

可愛げってなんだっけなんだっけ

若い世代のお友達と話してて思う。

〇〇なことが嫌いでしたくない、人に頼りたくない、弱みを見せたくない、って。

ああ、自分もそうだったけなぁ…と。

 

頼っていいよ!と言われても

「自分は大丈夫です」

と言い切ることが偉いと信じてたあの頃。

 

自分は大丈夫です!と言い切るのに酔いしれてて

救いの手を差し伸べたのに振り払われちゃった人の気持ちなんて

若い頃は気づけないんだよね。

 

社会って自分一人の意志じゃ何も回って行かない。

頑張るのは大事だけど、人とシェアする部分はあってもいい。

弱みを見せるのが嫌で、助けなんて必要ない!って気持ちを貫きたいのなら

自分に手を差し伸べたい人に

「私を助けさせてあげるチャンス」

を与えてあげるって考えたらどうだろう。

ちょっと尊大な考えかもしれないけど。

 

「手伝おうか?」って言ってる時点で、その人は助ける気があるわけだから

「え?いいんですか?助かります。ありがとうございます!」

って返ってくることで、その人は報われる。

人に頼りたくないのなら、

人に自分を助けるチャンスを与える…って考えたら、

伸びてきた救いの手を素直に握り返すことができるんじゃないだろうか。

 

強いんです、平気なんです、放っておいてくださいって主張して、

得するのは一体誰?

一人でやりきった時の満足感は手に入るかも。

でも一人でやらない方が、周りにとって、もっといい成果が出たかもしれない。

 

差し伸べられた手を握り返して、その人と一緒に何かを乗り越えて

「ああ、おかげで助かりました!(ニッコリ)」

って言って分かち合った方が、周りも気分が良かろう…と思うんだよね。

 

そしてその「手を握り返す行為」が「可愛げ」って呼ばれるものでもあって、

その可愛げってものがどれだけ社会の潤滑油になってるか…

と気づくのは随分年取ってからかもしれないけど。